【コラム】チャネル戦略考察
《質問に答えます!》既存の販売代理店の努力を引き出す~需要の取りこぼしを防ぐ筋道と手順~

2019.12.02

企業からのご相談や公開セミナー参加者からの質問と、それに対する清水の考えを《質問に答えます!》としてこの場でご紹介していきたいと思います。


□企業からの質問□
エリア需要の拡大に伴い既存の販売代理店では取りこぼしが目立つようになってきたがどのようにしたらいいですか?


そもそもなぜこのような事態になっているのか?


この質問は非常にデリケートで難しいケースです。このご相談をいただいた企業は、創業以来約30年にわたって「1県1代理店制」として事業をおこなってきたとのことです。需要が増えてきており、ライバル系の販売代理店がその需要を獲り始めシェアが落ち始めているといった状況です。

このようなケースのそもそもの問題の原因は「1県1代理店制」にあると私は考えます。この制度はメリットとデメリットの両方が存在し、ほんの少しの差でどちらに転ぶかわからない危うい制度です。いわゆるエリア独占状態を作ってしまっていることになります。


メーカーと販売代理店の関係性で変わる制度の効果


ケースによって様々なことが考えられますし、このご相談をいただいた企業がどのような意図で1県1代理店制を敷いたのか定かではありませんが、その効果の違いを生んでしまう根本的な問題の所在を一言で言ってしまうと「メーカーと販売代理店の関係性」となります。

1県1代理店制がその効果を最大限発揮できるためには、メーカーと販売代理店がお互い良い緊張感の中で切磋琢磨しあい、それぞれの役割と責任を果たすことが前提となります。いわゆるビジネスパートナーとしての関係がこの制度を活かすといってもいいと思います。

逆に、その効果が出ない場合というのは、
 ・お互いがなれ合いになってしまう(甘えの構図)
 ・「製品を作る側」「製品を仕入れて売る側」といったように相互不干渉の状態になってしまう
 ・販売代理店が商権を主張するばかりで努力しなくなってしまう
といったことが考えられます。

いずれにしても、販売代理店の経営者の意思と、それに対するメーカーの対応の仕方が非常にに大きな要因になります。


ではどうしたら拡大する需要を獲れるのか?


まず考えるべきは、既存の販売代理店でその拡大する需要を獲れる可能性があるかどうかです。

以前のコラムでもご紹介しましたが、拡大する需要を獲るだけの機能と能力が既存の販売代理店が持っているかどうかを診断するところから始めます。


そして忘れてならないことは、販売代理店の経営者の意思です。拡大する需要をどのように見ているのか?獲りに行くだけの意思はあるのか?努力する意思はあるのか?といったことを膝詰めで議論をする必要があります。私が知る限りではこの議論がなされていない場合が多いように感じます。

もし経営者の意思がポジティブであれば、”協働(メーカーと販売代理店双方が責任を果たし連携する)”してその需要を獲るための策をお互いの役割分担の中で考え実行していくことになります。

逆に経営者の意思がネガティブであった場合、まずは協働策を提案します。しかしながら、それでも経営者がその責を果たそうとしない時には一定の猶予期間の後に新規の販売代理店を立てることになります。

いずれの場合も、メーカーには市場を深く理解し、拡大する需要の所在や量・質をしっかりと把握しておくことが大切です。この情報が無いと協働策の説得力が全く無くなります。すべては市場を起点に物事を組み立てることが重要です。


物事の筋道と手順が大切


非常にデリケートで難しいケースであるがため、筋道と手順を誤ってしまうとあらぬ噂を立てられて風評被害に会ってしまったり、取引をライバルメーカーに切り替えられてしまったり、といったような相当な痛手を被ってしまう危険があります。


エリア独占の販売網を敷いている企業の皆様、いかがでしょうか?。



ご精読ありがとうございました。



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プロフィール

清水 徹

清水 徹(しみず とおる)

株式会社 マーケティング研究協会 コンサルティング・ サービス部部長

大学卒業後、大手プレハブ住宅メーカーに営業職として入社。1997年にマーケティング研究協会に入社。入社後一貫して、「営業力」「マーケティング力」の強化提案を行う企画営業職として多くの業界と関わる。企画営業活動と同時にコンサルティング、営業教育にも携わり「販売代理店・特約店の活性化策立案」「販売代理店制度の再構築」「販売代理店・特約店の機能強化サポートメニュー開発」「メーカー営業担当者のスキルアップ教育」「代理店経営者・経営後継者・営業担当者教育」などの実績がある。

【主な支援実績テーマ/業界】
○チャネル政策立案・展開(コンサルティング/教育)
オフィス設備、OA機器、医療材料、産業資材、建築材料、建築設備、計測装置、工業用部品、など

○エリアマーケティング戦略立案・展開(コンサルティング/教育)
建築設備、建築材料、情報関連機器、OA機器、化学品、エネルギー、搬送機器、ソフトウエア、など

○提案営業力強化(教育)
自動車関連部品、医療機器、建築設備、出版、情報システム、生産機械、産業用ガス、など

○営業マニュアル/営業ツール作成
業務用化粧品、OA機器、情報関連機器、など

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