代理店戦略=再考3=
1. なぜ代理店を特性ごとに分類することが必要なのか?

2019.09.15

前回のコラム「代理店戦略=再考2=」の第1回で、メーカーのチャネル戦略は代理店の特性別に構築することが望ましいとお話しました。そしてその分類方法をご紹介しました。

その後、数社から分類別のメーカーが取るべき政策についてご質問をいただきましたので、今回は『「代理店の特性分類別」代理店の戦略課題とメーカーの政策」』と題して分類ごとにその詳細をご紹介したいと思います。

「代理店戦略=再考= 」「代理店戦略=再考2=」と合わせて、生産財・産業財メーカーの皆様にとって代理店戦略立案の一助となれば幸いです。

なお、本コラムでいう「代理店」とは、製品・サービスをエンドユーザー(法人)に販売するためのチャネル(販路)のひとつであり、一般的には販売代理店、ディーラー、特約店、販売店などの名称で呼ばれている企業を指します。

1.生産財・産業財業界の代理店チャネルの現状と課題

生産財・産業財業界の代理店チャネルは、メーカー販社や専門商社、特約代理店など、業界別に細分化された縦型の流通構造が特徴的な業界です。それと同時に、2次店、3次店など多段階構造も特徴のひとつです。

一方で、生産設備や材料に代表されるように生産財・産業財業界の製品やサービスは、顧客企業の事業活動に重要な役割を担っています。また、商談プロセスは顧客企業の購買プロセスや業務プロセスと深い関係にあります。

そのため、顧客企業が購買する製品やサービスは、事業活動に重要な位置づけであるため長期計画的に慎重な購買活動をおこないます。また購買の際、複数の売り手と交渉をしなければならず、非常に煩雑な購買業務が必要となっています。

こういった状況の中で、業界によっては購買活動の簡素化・代行と自社の生き残りを目的として、代理店が複数の購買機能をワンストップで代行したり、異なるカテゴリーのメーカーや製品サービスを組み合わることにより顧客価値を高めたりする動きが徐々に出始めています。この動きの代表的なものとして「購買マーケットプレイス(購買代行・集中購買システム)」があります。

ただし、今すぐに業界をクロスオーバーさせる代理店(中間流通業者)が増加し、既存の代理店が淘汰されるということは考えにくいですが、顧客企業の要求に対して既存代理店の存在価値を高めることが喫緊の課題であると言えます。

2.代理店特性を明らかにする分類方法

では、代理店の存在価値を高め、自社の製品やサービスを積極的に拡販してもらうためにはどのようにしたら良いのでしょうか?

そのための切り口のひとつとして、代理店の特性に合わせた代理店戦略を構築し、実施・展開していくことが挙げられます。メーカーにとっての"販売代理"業と、顧客企業にとっての"購買代理"業を両立させるための考え方となります。



●分類A 「専門商品複合機能店」
医薬、試薬、検査薬、添加物、医療機器、などの業界に多い。

●分類B 「総合商品複合機能店」
理美容機器・什器・用品、住宅建材・設備機器、などの業界に多い。

●分類C 「専門商品単機能店」
ガソリン、ガス、工業用薬液、生コン、携帯電話、新聞、などの業界に多い。
※「総合商品単機能店」はほぼ存在しないためここでの解説は割愛

●分類D 「サービス型代理店」
情報システム、通信システム、放送システム、医療診断システムなどの業界に多い。

●分類E 「課題獲得型代理店」
建設工事業、事務用品納品業、OA機器納入業、設備保守サービス業などの自治体公共案件窓口業者に多い。

次回からは、上記5つの分類について、
・代理店の保有機能と特性
・代理店の戦略課題
・メーカーの政策課題
について、考えていきたいと思います。

また、"カバーエリアの広さ"といった切り口から「広域型代理店」と「地域密着型代理店」とに分類し、その併存方法についても考えていきたいと思います。

お問い合わせ

電話:03-5227-5711
フォーム:マーケティング研究協会HP

資料ダウンロード

テーマ別でナレッジを読む

プロフィール

清水 徹

清水 徹(しみず とおる)

株式会社 マーケティング研究協会 コンサルティング・ サービス部部長

大学卒業後、大手プレハブ住宅メーカーに営業職として入社。1997年にマーケティング研究協会に入社。入社後一貫して、「営業力」「マーケティング力」の強化提案を行う企画営業職として多くの業界と関わる。企画営業活動と同時にコンサルティング、営業教育にも携わり「販売代理店・特約店の活性化策立案」「販売代理店制度の再構築」「販売代理店・特約店の機能強化サポートメニュー開発」「メーカー営業担当者のスキルアップ教育」「代理店経営者・経営後継者・営業担当者教育」などの実績がある。

【主な支援実績テーマ/業界】
○チャネル政策立案・展開(コンサルティング/教育)
オフィス設備、OA機器、医療材料、産業資材、建築材料、建築設備、計測装置、工業用部品、など

○エリアマーケティング戦略立案・展開(コンサルティング/教育)
建築設備、建築材料、情報関連機器、OA機器、化学品、エネルギー、搬送機器、ソフトウエア、など

○提案営業力強化(教育)
自動車関連部品、医療機器、建築設備、出版、情報システム、生産機械、産業用ガス、など

○営業マニュアル/営業ツール作成
業務用化粧品、OA機器、情報関連機器、など

お問い合わせ・資料ダウンロード

お電話でのお問い合わせ

03-5227-5711

株式会社マーケティング研究協会 担当:清水までお問い合わせください。

フォームでのお問い合わせ

お問い合わせフォーム

株式会社マーケティング研究協会のホームページへ移動します。

資料ダウンロード

個人情報の登録なしにダウンロードできます。

ページトップへ